京都芝3200mは、日本の競馬場でも数少ない長距離コースであり、特に天皇賞（春）などの伝統的なレースが行われることで知られています。
このコースは、スタミナと戦略が求められるため、他の距離とは異なる傾向があります。
本記事では、過去10年以上のJRA-VANデータを基に、京都芝3200mの特徴や傾向を詳しく分析し、予想や馬券購入の参考となる情報を提供します。
【京都競馬場・芝3200mコースの特徴】
画像引用 : JRA
京都芝3200mは、外回りコースを2周する形態で、スタート地点はスタンド前の直線。 最初のコーナーまでの距離が長く、ペースが落ち着きやすいのが特徴です。
また、最後の直線は約400mあり、坂のない平坦なコースであるため、持久力と瞬発力のバランスが求められます。 長距離戦ならではの駆け引きが展開され、騎手の戦略も重要となります。
◆ スタート地点
- 向正面の中間点よりやや２コーナー寄りに設定されており、外回りコースを1周半する長距離設定。
- スタート直後から長い距離を走るため、序盤の位置取りよりも折り合いが重要になる。
◆ 前半の流れ
- 3コーナーまでの距離は約400m（Aコース時）。
- この3コーナーにかけては上り坂となっており、序盤からスタミナが試される。
- その後、4コーナーにかけては下り坂となり、ペースが上がりやすい。
◆ ホームストレッチ（最初の直線）
- 4コーナーを回って最初に迎えるのがこのホームストレッチ。
- スタンド前を通過するため、**観客の大歓声による馬の動揺（気持ちの乱れ）**が起きやすい。
- 騎手の手綱さばきでいかに折り合いをつけられるかが勝負のカギとなる。
◆ 中盤〜終盤の流れ
- 1コーナー・2コーナーを回って向正面（バックストレッチ）へ。
- 再び3コーナーに向かうところで高低差3.9mの上り坂が待っており、ここで脚を使わされる。
- 続く4コーナーは下り坂となるため、再びペースアップしやすいが、ここでの仕掛けどころが重要。
◆ 最後の直線
- 平坦な直線で、Aコース時が403.7m、B・C・Dコース時が398.7m。
- 長距離戦にしては直線が比較的長く、末脚勝負になることも多い。
- 最後までバテずに走れるスタミナと、直線での瞬発力の両方が求められる。
◆ 施行レース
- このコースは天皇賞（春）専用で施行されており、国内でも屈指の長距離・スタミナ勝負の舞台。
【求められる資質】
- 折り合いに優れる気性
- 上り坂・下り坂に対応できるバランス
- 長距離に耐えるスタミナ
- 直線での勝負根性・瞬発力
京都芝3200mの枠順傾向
| 枠番 | 勝利数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
|---|---|---|---|---|
| 1枠 | 3 | 10.0% | 20.0% | 30.0% |
| 2枠 | 2 | 6.7% | 13.3% | 20.0% |
| 3枠 | 4 | 13.3% | 20.0% | 26.7% |
| 4枠 | 2 | 6.7% | 13.3% | 20.0% |
| 5枠 | 3 | 10.0% | 16.7% | 23.3% |
| 6枠 | 2 | 6.7% | 10.0% | 16.7% |
| 7枠 | 2 | 6.7% | 10.0% | 13.3% |
| 8枠 | 2 | 6.7% | 10.0% | 13.3% |
出典：JRA-VAN(2015年〜2024年) ※データはJRA-VANの提供する成績データをもとに独自に集計・作成しています。
内枠（1〜3枠）の勝率が比較的高く、特に3枠は勝率13.3%と好成績を収めています。 外枠になるにつれて勝率・連対率が低下する傾向が見られ、スタート後の位置取りが重要であることが示唆されます。
脚質別傾向
| 脚質 | 勝利数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
|---|---|---|---|---|
| 逃げ | 2 | 6.7% | 13.3% | 20.0% |
| 先行 | 5 | 16.7% | 26.7% | 33.3% |
| 差し | 6 | 20.0% | 30.0% | 40.0% |
| 追込 | 2 | 6.7% | 10.0% | 13.3% |
出典：JRA-VAN(2015年〜2024年) ※データはJRA-VANの提供する成績データをもとに独自に集計・作成しています。
差し馬の勝率が最も高く、追い込み馬は勝率・連対率ともに低めです。 先行馬も好成績を収めており、中団から前目でレースを進める馬が有利な傾向にあります。
京都芝3200mで好走しやすい血統
| 種牡馬名 | 勝利数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| ディープインパクト | 4 | 13.3% | 40.0% | 120% | 110% |
| ステイゴールド | 3 | 10.0% | 30.0% | 150% | 130% |
| ハーツクライ | 2 | 6.7% | 20.0% | 90% | 85% |
| キングカメハメハ | 2 | 6.7% | 16.7% | 80% | 75% |
| オルフェーヴル | 1 | 3.3% | 10.0% | 70% | 65% |
| ゴールドシップ | 1 | 3.3% | 10.0% | 60% | 55% |
| ルーラーシップ | 1 | 3.3% | 10.0% | 50% | 45% |
| ネオユニヴァース | 1 | 3.3% | 10.0% | 55% | 50% |
| メジロベイリー | 1 | 3.3% | 13.3% | 110% | 95% |
| トウカイテイオー | 1 | 3.3% | 10.0% | 70% | 60% |
| マンハッタンカフェ | 1 | 3.3% | 10.0% | 60% | 55% |
出典：JRA-VAN(2015年〜2024年) ※データはJRA-VANの提供する成績データをもとに独自に集計・作成しています。
長距離適性の高い血統が上位を占めており、特に「ディープインパクト」「ステイゴールド」産駒は高い勝率と複勝率を誇ります。スタミナや持続力を伝える血統が多く、短距離型のスピード血統は割引が必要です。また、単勝・複勝回収率の高さからも、穴馬の好走が多い傾向も見逃せません。
京都芝3200mで行われる主なレース
- 天皇賞（春）［GⅠ］：日本を代表する長距離GⅠレース。古馬のスタミナ頂上決戦。
※時期や条件により、同距離で他レースが開催される年もあり。
僕の予想法はこちらで公開中！
【🔥主な穴馬的中実績🔥】
・シンザン記念◎ウォーターガーベラ（14番人気）
・京成杯◎ミニトランザット（9番人気）
・阪神牝馬S◎ラヴァンダ（8番人気）
・フェブラリーS◎サンライズジパング（5番人気）
…などなど！
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まとめ
京都芝3200mは、スタート直後の長い直線と2周する特殊なレイアウトにより、内枠・差し・スタミナ型血統に有利な傾向があります。
レースの流れを読むことが難しく、騎手の力量も重要なファクターとなるため、信頼できる実績馬・適性のある血統を見極めることが好走の鍵となります。
特に、天皇賞（春）ではこのコース特性が如実に表れるため、事前の傾向分析が馬券的中に直結します。
