世界最高額賞金レースとして注目を集めるサウジカップ。
その舞台となるのが、サウジアラビアのキングアブドゥルアジーズ競馬場ダート1800mです。
一見するとフラットで走りやすそうなコースですが、砂質や直線の長さ、ペースの上がりやすさなど、日本のダートとは異なる“クセ”があります。
本記事では、コースの基本構造から枠順・脚質・血統傾向、さらにサウジカップの過去データまでを踏まえて、実戦に活きる視点で解説します。
コース基本情報(ダート1800mの特徴)
キングアブドゥルアジーズ競馬場のダート1800mは、左回りワンターンのオーバル型コース。
コース幅は約24m、砂厚は約8.9cm、高低差は1m以内と非常にフラットな設計です。スタートは2コーナー付近のシュートからで、最初のコーナーまで約800~900mの長い直線が続きます。
最後の直線も約400mと長めで、直線での“踏ん張り”が勝敗を分けます。
砂質はウッドチップ混じりで水分保持性が高く、キックバックが少ないのが特徴。
ただし近年は日本のダートよりも深い「土質寄り」に変化しており、時計がかかりやすい傾向です。
勝ち時計の目安は1800mで1分50秒前後となっています。
枠順傾向
スタート後の直線が長いため、枠順による致命的な有利不利は少なめです。
ただし、内枠はロスなく立ち回れる分、先行馬が粘り込みやすい傾向があります。
枠順別の成績(過去データ例)
| 枠番 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
|---|---|---|---|
| 1枠 | 18% | 27% | 45% |
| 5~6枠 | 8~17% | 25~33% | 33% |
| 7~8枠 | 6~7% | 15~19% | 21~37% |
1枠の複勝率は約45%と高く、内でロスなく運べる馬が安定して好走しています。
一方で外枠も3着内率自体は一定水準を保っており、「極端な内有利」というほどではない点も、このコースの特徴と言えるでしょう。
脚質傾向
サウジカップが行われるダート1800mは、先行争いが激しくなりやすく、ハイペースになりがちです。
そのため、単なる逃げ・先行だけでなく、先行力+直線での持続力を併せ持つタイプが最も安定します。
後方一気の追い込みは、砂被りの影響もあり決まりにくい傾向。
中団待機でも内目で脚を溜められる馬が有利で、外を回されると直線で脚が甘くなりやすいのが実情です。
血統傾向
血統面では、アメリカ系ダート血統の強さが際立ちます。
Tapit、Into Mischief、Medaglia d’Oro など、スピードを持続できる父系が好走馬の中心。
日本馬の場合は、ノーザンダンサー系クロスやStorm Cat系のスピード要素を持つ血統が対応しやすく、フェブラリーステークスやチャンピオンズカップで好走実績のある血統構成と重なるケースが多く見られます。
サウジカップの傾向(過去データから見る特徴)
過去のサウジカップを振り返ると、
- 内枠が安定
- 先行力+持続力型が優勢
- アメリカ調教馬・米国型ダート血統が中心
という傾向がはっきりしています。
サウジカップ過去結果(2020~2025年・上位3着)
| 年 | 1着 | 2着 | 3着 | 勝ちタイム |
|---|---|---|---|---|
| 2025 | フォーエバーヤング | ロマンチックウォリアー | ウシュバテソーロ | 1:49.09 |
| 2024 | セニョールバスカドール | ウシュバテソーロ | サウジクラウン | 1:49.50 |
| 2023 | パンサラッサ | カントリーグラマー | カフェファラオ | 1:50.80 |
| 2022 | エンブレムロード | カントリーグラマー | ミッドナイトバーボン | 1:50.52 |
| 2021 | ミシュリフ | シャーラタン | グレイトスコット | 1:49.59 |
| 2020 | ミッドナイトビズー | ベンバトル | ムーチョグスト | 1:50.69 |
近年は日本馬の好走も目立ち、特に先行力と持続力を兼ね備えたタイプが安定して上位争いに絡んでいます。
勝ちタイムも概ね1分49~50秒台で推移しており、「時計がかかる砂質」というコース特性を裏付けるデータと言えるでしょう。
まとめ
キングアブドゥルアジーズ競馬場ダート1800mは、
- 平坦で直線が長いワンターンコース
- 時計がかかる深めの砂質
- 先行力+持続力が重要
という特徴を持つ舞台です。
サウジカップでは、
「内枠・先行・米国型ダート血統」
この3点を満たす馬が、最も好走しやすい王道パターン。
日本馬が近年結果を残しているのも、国内ダートG1で培われた持続型のスピードが、この独特のコースと噛み合っているからこそ。
サウジカップ予想では、コース適性を最優先に馬を選びたいところです。

